第４ むすびに
被害者の多くは保険会社によって不当に損をさせられていることを知らず、交通事故の補償請求を弁護士に頼む被害者はまだまだ極めて少ないのが実情です。(少し乱暴に)言いかえれば、多くの保険会社は、被害者の皆さんの多くが補償請求をめぐる「からくり」を知らず、補償請求をきちんとしていないことによって日ごろから法外な収益を追求しているとも言えます。
交通事故の補償をめぐる不合理な情報があまりにも伝わっていない背景には、保険会社側の顧問弁護士や契約弁護士が必然的に組織的に対応しているのに比べ、被害者側の弁護士は常に個別、ばらばらに対応しているという事情があります。被害者の場合、事件の発生を契機に弁護士に依頼する訳ですから、弁護士としては、受任のきっかけは常に「偶然」であり「非組織的」です。問題の所在を広く訴える方法、手段を持たないという問題もあります。本当は、被害者の弁護士も手をつながなければいけませんね。
ともあれ、まずは風穴をあけましょう。保険会社の醜悪な利得構造に何とかごりごりと風穴を開け、獲得すべき補償金を何としても確実に獲得し、そこを突破口に状況を変えていきたいものです。
以上
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