4.警察の捜査
事情聴取
事故後の実況見分に引き続いて行われるのが事情聴取です。普通、現場の実況見分の後、所轄警察署の警察官に同行を求められ、署内の調べ室で行われます。あなた自身も怪我をしている場合には、日にちを変えて行うことになります。被害者や目撃者などの関係者から聞き取りも行われます。警察官は、実況見分の際に書き込んだ手書きメモなどを前に置いて実情を聞き、その場で調書を作成します。調書は読み聞かされ、印鑑や指印を押させられます。これが、警察官によって作成された供述調書として、あなたの刑事責任の有無や程度を判定する資料になります。また、後日、あなたの民事責任を判定する資料として利用されることもあります。その対応を間違うと後々大きな困難に突き当たります。注意を払いながら対応しましょう。
経験したことだけ言う
警察官は、事故状況などについて、事実はこうだったはずだと決めつけることがあります。素人は黙っていろと言わんばかりの警察官もいます。確かに、こちらは「事故のプロ」ではありませんから、いかにも断定的に言われると、そういうものかなと思ってしまいがちです。違うと言ったり、よくわからないなどと言うと、怒り出す警察官もいます。考えていることやよく分からないことは、なるべく抑えないで言うようにしましょう。
ぼんやり対応していると、すべて警察官の想定で書き上げられかねません。勝手に書かないでほしいと言うと、「さきほどは…と言いましたが、実は…です。」などと、あたかも自身が一旦はそのように言ったかのような「訂正記述」に整理されたりもします。はじめから間違いを書かせないように謹聴して対峙したいものです。
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